大江健三郎略歴

作品年表

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©️森清/講談社

大江健三郎 



大江健三郎は、1935年1月31日、愛媛県喜多郡大瀬村(現内子町大瀬)に生まれました。高校時代に渡辺一夫『フランスルネサンス断章』(岩波新書、1950年)に出会い、フランス文学を学ぶことを決意。1954年に東京大学文科二類に入学、1956年に文学部仏蘭西文学科に進学し、在学中の1957年、「死者の奢り」(『文學界』)で文芸誌デビューを果たしました。以降、『万延元年のフットボール』(1967年)、『同時代ゲーム』(1979年)、『新しい人よ眼ざめよ』(1983年)など、時代を先取りした作品を次々と発表します。


1994年には「詩的な力によって生と神話が凝縮した想像世界をつくり出し、読み手の心をかき乱しながら現代人の苦境を描き出した」との理由により、川端康成に次いで、日本で2人目のノーベル文学賞を授与されます。また、『ヒロシマ・ノート(1965年)、『沖縄ノート』(1970年)といった著作を通じて、戦後の知識人として社会への発言も積極的に行いました。その長いキャリアは、最後の小説となった『晩年様式集(イン・レイト・スタイル)』(2013年)まで数十年に渡り、日本の戦後文学、そして世界の文学を牽引してきました。


2023年3月3日、大江健三郎は88歳の生涯を終えました。東京大学大学院人文社会系研究科・文学部は、大江氏の貴重な資料を本学のみならず人類の文化資産と位置づけ、同年9月、大江健三郎文庫を開設します。

作品年表(単行本)

【小説】

   〜1970s  〜1990s  〜2010s     


【評論】

〜1970s  〜1990s  〜2010s