評論(単行本)

〜1990s

1980年4

『方法を読む大江健三郎文芸時評』

講談社

(帯より)

現代文学はいかなる位相にあるか?作品に即して文学の方法を解明し,80年代文学を展望する。注目の論考「今日の文学は戦後的批判を越えているか」併載。

1982年5

『核の大火と「人間」の声』

岩波書店

(帯より)

核戦争の危機に抗してわれわれはいかなる世界を構想することが可能か!/日本を代表する作家が,各地で精力的におこなった講演の記録.躍動する想像力を駆使して,真摯に語りかける.

1982年6

広島からオイロシマへ:’82 ヨーロッパの反核・平和運動を見る

(岩波ブックレットNo.4

1984年4

日本現代のユマニスト渡辺一夫を読む

(岩波セミナーブックス8

1985年2

生き方の定義:再び状況へ

岩波書店

(帯より)

時代の恐怖と希望のはざまで担うべき 明日への「人間の仕事」とは何か!/地球を覆う核の脅威,文化の危機./障害児の父親として市民として歩む作家の日々./鮮烈な小説と表裏をなす,状況への真摯な発言集.

1985年4

小説のたくらみ、知の楽しみ

新潮社

(帯より)

障害のある息子との共生を祈念したこの二十年、無力な父親は、小説のたくらみを通じて初めて、現在ここにある自分をのりこえて新しい自分を達成し、生き方の定稿を作ることができた……。/日々の読書から、また創作の現場から、かつてなく自己の生活と精神の内情をさらけだした、注目の最新長篇エッセイ。

1988年1

新しい文学のために

岩波新書

(帯より)

文学をどのように力にするか/若い人のための文学入門



1988年4

私たちはいまどこにいるか:主体性の再建

岩波ブックレットNo.113、隅谷三喜男との対談

1988年5

「最後の小説」

講談社

(帯より)

〔エッセイ〕+〔評論〕+〔戯曲・シナリオ草稿 革命女性(レヴォリュショナリ・ウーマン)200枚〕/文学と社会―その本質と状況を明視する/作家的パフォーマンスの全体像

19885月

ユートピア探し   物語探し:文学の未来に向けて

岩波書店、井上ひさし・筒井康隆との鼎談

(帯より)

冒険とユーモアの精神に満ちた現代文学をめぐる夢の鼎談!

1990年11

オペラをつくる

(岩波新書、小澤征爾との対談

(帯より)

二人の巨匠が語るオペラのたくらみ

1991年12

ヒロシマの「生命の木」

日本放送出版協会

(帯より)

“世界はヒロシマを覚えているか”/世界に向けて問い直す対話と思索の旅を通じて、ヒロシマの医師たち、被爆者たちが、育てた「生命の木」を核の荒野に見出す/◎アメリカ、韓国、広島と検証の旅の過程を追ったフォト・ドキュメント収載

1992年9

人生の習慣(ハビット)

岩波書店

(帯より)

habit of being……/浮かび上がる大江文学の核心的地平/選りすぐりの講演から生れた最新の文学・思想論集

1992年10

文学再入門〈NHK人間大学〉

日本放送出版協会

(表紙より)

若い日々、小説や詩にゆさぶられた。生きる経験をかさねた後、その知恵に立って、あらためて文学にたちもどるとすると、どのような読み方があるか?若い人たちにも有効な仕方で、文学の魅力とその根本的な力を再発見する。


1992年10月〜12月にかけて大江が出演したNHKテレビ番組のテキスト。

1993年12

新年の挨拶

岩波書店

(帯より)

生と死、文学と芸術についての思索を人生の挨拶として刻んだ最新のエッセイ集/ 年の初めの不思議な懐かしさの電話、そして折々に届く心への通信に応えて…

1994年11

小説の経験

朝日新聞社

(帯より)

ノーベル賞受賞作家の最新文学講義


テレビ番組「NHK人間大学」(1992年10月〜12月)を初出とする「文学再入門」、そして「朝日新聞」(1992年4月〜1994年3月)を初出とする「文芸時評(一九九二-一九九四)」の二部構成。

1995年1月

あいまいな日本の私

岩波新書

(帯より)

ノーベル賞記念講演ほか全9篇/日本を、家族を、文学を語る深く暖かい思索のことば。

1995年2

恢復する家族

講談社、大江ゆかり画)

(帯より)

光さんと共に生きる。/父のやさしい文と母のあたたかい画で綴る魂の記録/人の心を癒し、恢復(かいふく)させる力はどこにあるのか。/ノーベル賞受賞後初の、感動的長篇エッセイ

1996年1

日本の「私」からの手紙

岩波新書

(帯より)

世界に語り、日本を自問する。/ノーベル賞受賞後、一年間の思索

1996年4

ゆるやかな絆

講談社、大江ゆかり画)

(帯より)

わが子、光へ/「いつかふたりが会ったら ぼくだとわかるかな きみだと」/ノーベル賞作家が心をこめて贈る魂の花束/『恢復する家族』続編

1998年4月

私という小説家の作り方

新潮社

(帯より)

「これを私が唯一書いた自伝と呼ぶこともできる」/谷間の森の少年時代から、ノーベル賞作家としての現在まで