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書誌情報データベース紹介

大江健三郎文庫開設から半年が過ぎ、新年度を迎えました。

オープン以来、多くの方に関心を持っていただき、とてもありがたく思っています。

大江氏の自筆原稿アーカイブおよび関係資料コレクションは、研究・教育目的の方に限って大江文庫内で公開していますが、書誌情報データベースは、本HPよりどなたでもご利用いただけます。

大向一輝准教授と阿達藍留さん（東京大学大学院）によって構築されたものです。

自筆原稿や校正刷等の画像そのものを見ることはできませんが、文庫所蔵の自筆資料一覧が確認できるほか、何といっても、森昭夫氏による『大江健三郎書誌稿』を元に再構成した初出・書籍情報を一挙に検索できるという、大変便利なデータベースなのです。

初出情報に関しては、大江による小説・評論はもちろん、書評や解説文、講義・講演記録やインタヴューにいたるまで、多岐にわたって掲載。その初出テクストが収録された書籍情報にもすぐアクセスできるようになっています。

書籍情報に関しては、出版者や出版年月日、構成や収録内容ほか、帯文や装幀者にいたるまで、事細かな内容が掲載されています。

帯文まで読むことのできる機会はなかなかないので、私自身も検索をするたびに新たな発見があります。

また、その書籍に収録されたテクストの初出情報にも簡単にアクセスできますし、東京大学OPACやCiNii Booksへのリンクも設置しています。

初出・書籍情報の分類・表記等については、凡例をご確認ください。

本データベースの正確性・利便性を高めるべく、スタッフは日々、データ整理・収集作業を行なっています。

今後も、既載の情報を整備するとともに最新の情報も追加し、その内容を拡充させていく予定です。

ぜひ広くご利用いただければと思います。

（菊間晴子）